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任意整理・債権者と交渉して合意書を作る!

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債務整理の案件で,返済原資と各債権者に充てる返済額が決まったら,いよいよ債権者との交渉です。

■ 債権者との交渉

交渉は,FAXまたは電話で行います。
一番最初の和解案の提案時は,債権者に,こちらの案を検討してもらう必要がありますので,1人で対応しているなら,他にもやることが多々あるでしょうから,電話対応に取られる時間を節約するため,まずは,FAXで提案すると良いです。
FAXを確認して検討をした債権者の方から電話をしてくれるので,交渉が,比較的スムーズになります。

FAXには,①支払総額,②支払い方法(一括か分割か),③支払時期(分割の場合は,支払開始時期と返済期間)を記載します。

また,利息制限法に基づく引直計算の結果,債権者から当初開示された取引履歴記載の金額と支払総額が異なる場合は,引直計算書も添付してください。



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  • 一括弁済の場合
    債権者によっては,減額に応じてくれる場合があります。
    交渉の最初の段階で,いきなり,「利息+元金全額払います」と言ってはいけません。
    ダメもとでいいですから,思い切って大幅減額をお願いしてみましょう。
    債権者によっては,元金部分の減額は難しくても,利息部分の減額なら,応じてもらえることがあります。
    つまり,利息が多い取引なら,その分,減額してもらえる可能性が高くなる,ということです。少しでも減額を受けることができれば,余剰分を他の債務返済に充てられますし,何より,クライアントにも満足してもらえます。
  • 分割弁済の場合
    一括弁済のような減額は期待できません。
    クライアントのメリットになるような和解をするることを目標としましょう。ところで,分割弁済の場合,債権者から,将来利息を求められることがあります。
    しかし,債務者(クライアント)を経済的に更正させるのが目的なのですから,受任弁護士としては,”将来利息なしの分割弁済”という内容の和解を試みるべきです。
    ただ,法的には,完済まで残元金に対する法定利息が発生するので,あくまでも,債権者の協力次第ですから,交渉力を磨いて,少しでも希望の和解にもっていけるよう,交渉スキルを身につけましょう。

■ 合意書の作成

債権者との合意がまとまったら,合意書を作成します。

希に,「合意書は作らない」と言う債権者がありますが,後で,「言った・言わない」の水掛け論が発生した場合に,大変ですから,合意書は作成すべきです。

後々,紛争を招くような対応は絶対にやめましょう。

クライアントとしても,せっかく弁護士に依頼したのに,後でもめたら,何のために依頼したのか分かりませんし,場合によっては,懲戒だのというトラブルにもなりかねませんから,慎重に対応すべきです。

さて,話が逸れましたが,合意書記載すべき内容を以下にまとめました。

<一括返済・分割返済共通>

  • 当事者
  • 債権の特定
  • 合意金額(和解金額)
  • 返済期限及び返済回数
  • 支払方法(たいてい振込ですから,振込先の口座を記載します)
  • 懈怠約款
  • 清算条項
  • 合意日(和解日)
  • 当事者の署名押印

※原契約書の返還条項を入れる場合もあります。
※懈怠約款は,「遅滞しなければよい」とはいっても,受任弁護士としては,積極的には入れたくはないところですが,債権者に,懈怠約款の入っていない和解案を送ると,債権者から,「懈怠約款を入れて下さい」と求められることが多いです。
その際は,利率をなるべく低くするなどで対応しましょう。


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