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強制執行とは?~その1~

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強制執行とは,相手が支払や,明け渡しなどをしてくれないときに利用する裁判上の手続きです。

強制的に,債権者の権利を実現することができますので,利用するメリットは大きい手続きです。

■ 強制執行の種類は4つ

強制執行は,差押等の対象とする財産によって,4種類あります。

  • 預貯金や給与
    =相手の給料や預金,売掛金,貸付金などを差し押さえて,回収する。
     差押えが成功すると,すぐに現金化が可能なので,迅速に回収することができますが,金銭は移動させることが容易にできるので,発見できるかが鍵となります。
  • 不動産や自動車
    =相手の不動産や自動車を差し押さえて,売却し,その代金から回収する。
     担保が付いていなければ,回収可能性が高いというメリットがありますが,換価の手続きに時間を要し,申立の際に,裁判所に納める予納金(数十万~)が必要となります。
     さらに,予納金は,最終的な配当金から優先的に回収することができますが,十分な配当金がなければ,回収不能になる場合もあり得ます。
  • 動産(家財道具,貴金属など)
    =相手の家財道具や貴金属,商品などを差し押さえて,売却し,その代金から回収する。
     手続きが簡易で,換価性が高いですが,よほどの高価品でなければ,一般的には換価金額が低く,全額回収するにはほど遠い金額にしかならない場合があります。
  • 建物明け渡し
    =執行官が現地に行き,強制的に,建物明け渡しをさせたり,物の引き渡しを実現させる。
     権利を確実に実現させることができますが,断行時に,実際に作業をする執行業者の作業費が必要となり,相当額の費用(20万円~。作業量による)がかかります。
    ※断行…建物内から家具類や動産・備品類を搬出すること。

■ 強制執行で気をつけるべきこととは?

 強制執行には,強制力はありますが,強制執行の対象とする財産については,自分で探さなければなりません。

 例えば,「相手は貴金属をたくさんもっているから,貴金属を差し押さえよう」と動産に対して強制執行をしたとしても,その貴金属に価値がなければ,費用倒れなります。

 また,預金などは日々変動しますので,相手の口座を差し押さえたとしても,差押え時点で預金残高がなければ,回収はできません。

 給与差押えについても,相手の勤務先を特定しなければ,強制執行はできませんし,勤務先が特定できたとしても,相手が退職し,別の会社に就職すれば,その新たな勤務先を調べなければなりません。

 さらに,相手が不動産を有していたとしても担保が付いていると回収見込みは低くなります。

よって,強制執行をするときは,事前に十分な調査が必要です。

 

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