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訴えを取り下げる方法とは?

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訴訟提起後,判決が確定するまで,その全部又は一部を取り下げることができます(民事訴訟法261条1項)。
訴訟提起後,訴えを続ける必要性や理由がなくなった場合には,訴えの取下げをすることになります。
訴えの取り下げをするケースは,訴え提起後に,当事者が訴訟外で和解が成立した場合などです。

取り下げの内容としては,2つあります。

●訴えの一部を取り下げる場合

訴訟は,訴えの取下げがあった部分については,初めから係属していなかったものとみなされます。

●訴えの全部を取り下げる場合

訴えの全部を取り下げると訴訟は終了します。

訴えの取り下げの方法とは?

訴えの取下げは書面で行います。
但し,口頭弁論・弁論準備手続・和解期日の場合,口頭でも可能です。
訴えの取下げが書面でなされた場合,裁判所は,取り下げ書の副本を被告に送達します。

■ 必要な書類
取下書  正本・副本 各1通
※原本提出。FAX不可。
※副本は,取り下げる訴えの相手方の数と同じ部数が必要です。
■ 提出先
訴訟の係属する裁判所
■ 手数料
不要。
但し,被告に対して送達する場合の郵券が不足する場合は,追完が必要。

取下書の書式

●訴えの全部を取り下げる場合

平成○○年(ワ)第  号 〇〇請求事件
原告 ○○○○
被告 ○○○○

取    下    書

                       平成  年  月  日

〇〇地方裁判所第〇民事部 御中

            原告訴訟代理人弁護士  〇  〇  〇  〇 印

上記当事者間の頭書事件について,原告は,都合により,訴えの全部を取り下げます。

以上


●訴えの一部を取り下げる場合

「記」以下に,”取り下げる部分”を特定して記載します。

(例)本件のうち,請求の趣旨第○項を取り下げる

●取り下げにつき,相手方の同意を得た場合

原告が訴えを取り下げたとしても,被告が,本案について準備書面を提出し,弁論準備手続において申述をした後(口頭弁論後)は,被告の同意がなければ,訴えの取り下げの効力が生じないとされています。
ただし,被告が,「訴えの取下げ」の書面の送達を受けた日から2週間以内に,被告が異議を述べないときは,訴えの取下げに同意したものとみなされます。

しかしながら,事前に,取り下げについて,被告の同意を得られるケースもあります。
その場合は,「訴えの取下書」の下の部分に以下の内容を入れます。


平成  年  月  日

     上記取下げに同意します。

            被告訴訟代理人弁護士  〇  〇  〇  〇 印


 

訴えを取り下げるとどうなる?

訴えは初めから係属していなかったものに

訴えの取下げがあると,その部分については,初めから,訴えがなかったものと扱われます。
よって,訴え取下げ後に,再び同一の訴えを提起することは可能です。

同一の訴えができない場合とは?

本案について終局判決があった後に訴えを取下げた者は,同一の訴え提起すは禁止されています。

時効との関係は?

訴え提起により時効中断効が生じます。
しかし,訴えを取下げた場合,初めから,「訴えがなかったもの」と扱われるため,時効中断の効果は消滅します。


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