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<保釈請求>犯罪類型毎の保釈の運用-窃盗-

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窃盗の態様・内容には様々なものがあります。

職業的な手口による犯行(すり等)、金庫破りなどの大金を目的とした犯行、盗みの七つ道具を携行しての犯行は、法89条3号の「常習として犯したこと」に該当するため、権利保釈は認められません。

そして、これらの犯行については、仮に罪証隠滅のおそれがないとしても、保釈保証金によって逃亡の防止が図られないため、裁量保釈も認められないと考えられています。
また、起訴された窃盗が、当該犯罪の性質、犯行の動機、態様、被告人の環境、前科前歴の有無及び内容その他諸般の事情を考慮して、被告人に同種犯罪を反覆する習性があると認められる場合もあります。

しかし、窃盗罪は、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金と刑の幅が広いことからも分かるように、執行猶予や罰金刑で終わるケースも多く、偶発的な犯行、出来心による犯行、あるいは魔がさしての犯行という場合には、常習性もうかがわれず、また、証拠上、その犯行態様が客観的に明らかになっている限り、罪証隠滅のおそれはないものと考えられます。

罪証隠滅の対象には、犯情を基礎付ける事実や刑の量定に影響を及ぼす情状に関する重要な事実も含まれると解されていますが、そのような事実は、そもそも、犯罪の成否に関わる事実とはその重要度が異なるわけですから、被害品が押収され、あるいは弁償等により被害が回復されていれば、罪証隠滅のおそれが抽象的には危惧されるとしても、常習性のない単純な窃盗では、罪証隠滅の余地(客観的可能性、実効性)や主観的可能性(意図)があるとは考えられず、罪証隠滅のおそれは否定されるものと思われます。


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