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任意整理の合意成立後は代理人継続?辞任?

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任意整理の案件を受けて,無事,合意まで完了したら,次は,返済開始が始まります。

一括弁済の場合は,振込は1回で済み,そこで業務も完了となります。
しかし,分割弁済で合意した場合,毎月返済(振込)することとなり,長いと5年(60回)続くので,完済するまで代理人を継続するか,もしくは,辞任するのかという問題が出てきます。

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■ 任意整理後の返済方法

  1. クライアントから債権者に対して直接払う。
  2. 弁護士がクライアントから返済資金を預かり,弁護士から債権者に払う。

どちらがいいということもありませんので,どちらを選択するかは,受任弁護士のやり方によります。
自分の好みで選択すればよいです。

  • A(クライアントから債権者に対して直接払う)について
    長期分割の場合,こちらを選択することが多いのではないでしょうか。
  • B(弁護士がクライアントから返済資金を預かり,弁護士から債権者に払う)について
    一括弁済の場合,一回の返済で終われますので,弁護士がクライアントから返済資金を預かり,弁護士から債権者に払えば,確実です。
    クライアントによっては「なかなか銀行に行けず,弁済期限を途過してしまう可能性がある」というような場合は,こちらの方法をオススメします。
    ただし,クライアントの中には,返済資金が高額になると,弁護士に預けることを不安に感じる方もいらっしゃいますので,その場合はAがいいです。
    分割弁済の場合,毎月,期限までにクライアントから資金を預かることができなければ,必然的に遅滞となってしまいます。こうなると,その都度対処(クライアントへの督促,債権者との対応など)が必要となり,事務手続的に煩雑になりますので,Aの方がよいと考える方もいらっしゃいます。

いずれの方法を選択するかは,事案によって判断してください。

■ 委任契約終了の時期

終了時期についても,特に決まった時期はありませんが,

  1. 合意成立の時点で終了
  2. 全額完済した時点で終了

の2通りが考えられます。

これもまた,受任弁護士とクライアント次第ですから,どちらが正解ということはありません。
事案による,としか言えません。

いずれにしても,トラブル回避のため,クライアントに対しては,きちんと説明しておくべきです。
自分は,分割弁済の場合は,合意時点で終了と思っていたとしても,クライントは,「最後まで代理人をしてもらえる」と思っているかもしれません。

■ 合意成立の時点で委任関係を終了させる場合の注意点

分割弁済の場合,「a」であれば,その旨を,事件終了時に債権者に通知しておきましょう。
事件終了時に,債権者に対して,「事件終了通知」や「辞任通知」を送付しておくと,個別に対応する必要がなく,スムーズです。

通知をしておくことで,仮に,クライアントが返済を遅滞した場合でも,債権者からの連絡が,債務者に対して直接されます。

反対に,通知をしていなければ,代理人に連絡があります。
そして,債権者から「延滞しているので,債務者に連絡をとって,いつ,いくら返済できるか確認して,連絡ください」等と言われ,一定の対応が必要となってきます。
しかも,合意後すぐならまだしも,2~3年経ってからだと,事件の記憶も薄くなっているため,記録を確認して,事案の整理からしなければなりません。
時間がもったいないと思いませんか?
こういった対応に費やす時間で,1つでも書面を仕上げた方がよっぽど効率が良いです。

ですから,委任関係を終了させるなら,必ず通知をしておくようにしましょう。


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