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ストーカー被害、こうすれば警察は動きやすい!

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ストーカー被害が深刻化しないための要は、警察をはじめとした関係機関が素早く犯人の検挙や被害者の保護対策に乗り出すことです。

今回は、警察の視点から見て「こうすればストーカー犯罪に対してこうすれば動きやすい!」というポイントを紹介していきます。

警察が動き出すことの意義

ストーカー事件が世間に認知されるきっかけとなった『桶川ストーカー事件』や、被害者の親族が殺害された『西海市ストーカー事件』など、大々的に報道されてきたストーカー事件は、いずれも警察による揉み消しや不作為が問題となってきました。

また、ストーカー被害を届け出ても、すぐに犯人が逮捕されない、逮捕もせず任意で処理された、実刑判決が下されなかったなど、被害者が思い描いたような結果にならないケースも少なくありません。

このような背景から、ストーカー被害は「警察に相談しても、どうせ何もしてくれない」と思われがちです。

警察庁が発表した統計では、平成27年中のストーカー相談の件数は2万1,968件。

このうち、ストーカー規制法や刑法犯等で検挙されたのは合計で2,549件。

ストーカー相談に対して検挙された件数がわずか11%と、数値だけを見れば「ストーカーは検挙されにくい犯罪」にも感じられます。

しかし、ストーカー行為の加害者に対して警察が警告や指導をおこなった件数は9,858件ですから、約44%は警察官が相手方に接触したことになります。

事件化、検挙の数値が低いのは、警察官による検挙や警告に頼らなくても解決できたケースが大半を占めているからです。

「警察署に呼び出されて取調べを受けた」「現場にきた警察官から厳しく注意を受けた」というだけでも、妄想的な恋愛感情から目覚めたり、これ以上行為を繰り返していては罰を受けると踏みとどまったりして、ストーカー行為をやめるケースは非常に多いのです。

「警察が動くこと」=「ストーカー行為者を逮捕、刑罰に処すること」ではなく、警察の働きかけによって解決することも「警察が動くこと」なのだと理解しましょう。

警察が動きやすくなる条件とは?

ストーカー被害の相談を受けた警察は、被害者に対して「警察にどうして欲しいのか?」を尋ねます。
決して投げやりな話ではなく、ストーカー被害に関しては「被害者、相談者の意向に従う」ところが強いからです。

例えば「事件化して刑罰に処して欲しい」というのであれば、相手方がストーカー規制法に抵触する禁止行為をおこなっているか、暴行や名誉棄損など刑法に触れていないかを確認して、事件化の可否を検討します。

一方「事件化までは求めないが、相手方に厳しく注意をして欲しい」と言えば、よほど切迫した危険な状態でない限り、警察が強制的に事件化することはありません。
(例外的に、現に身の危険が生じているのに被害者が犯人の報復を恐れて届出をしようとしないケースなどは、警察が強制的に認知して事件化することもあります。)

警察が、事件化や行為者との接触、関係機関との連携など、動きを取るためには「被害者自身の意思」がはっきりとしていることが最も重要です。
被害者自身がどっちつかずの意思を示していては、必要な措置も、関係機関との協力体制も築くことはできないのです。

ほかにも、警察が動きやすくなる材料といえば「証拠の有無」が挙げられます。
これは何の犯罪被害についてでも言えることですが、証拠の有無は警察が動き出すきっかけだけでなく、犯人を有罪に追い込むためにも非常に重要です。
犯人から送られてきたメールや着信の履歴、電話の録音、手紙の現物、防犯カメラの映像や画像などは、ストーカー行為の重要な証拠となるので、できる限り証拠となるものを持参のうえで相談するとよいでしょう。

ただし、ここで例として挙げたような証拠がないと警察が届出を受けないという訳ではありません。

よく「証拠がないと何も言えないのでは?」という意見を耳にしますが、警察や司法は一般の被害者にまで証拠の収集を強いることはありません。
ストーカーに平穏な生活を脅かされていたり、外出先で突然の被害に遭うこともあるのに、後々のために証拠収集をするという判断ができるはずもありません。
もちろん、証拠となるものがあればベストですが、証拠を集めるのは捜査機関の仕事です。

例えば、相談の際には電話やメールの履歴を消去していても、その後のものは保管してデータを提供するように指導されることになります。
証拠が集まるまで警察に届出をせず、保護対策などが遅れて痛ましい被害に繋がってしまっては意味がありません。

被害者は「証拠を集めて警察に行く」のではなく「警察が証拠を収集するために協力をする」という立場であれば良いことを覚えておきましょう。
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